鶏むね肉は、言わずと知れた、低カロリーで高たんぱくな優秀食材です。
同じ肉類の100g単位で比較してみると
鶏むね肉(皮なし)の場合
カロリー108kcal たんぱく質22.3g 脂質1.5g 炭水化物0g
豚バラの場合
カロリー386kacal たんぱく質14.2g 脂質34.6g 炭水化物0.1g
カロリーとたんぱく質の量が全く違っていることが分かります。
100gあたり60円代で販売されていることも珍しくなく、節約にもなる非常に優れた食品です。
鶏むね肉のなにが問題なのか?
「よし!じゃあ肉は鶏むね肉(皮なし)を毎日食べればいい!」と決意をし意気揚々と大量にスーパーで購入をするとしましょう。
毎日、3食欠かさず、鶏むね肉を食べるとどうなるのか。
3日で飽きます。
そして、鶏むね肉の地獄のようなパサパサ感に絶望します。
次に、圧倒的なうまみのなさへの疑問と苦悩に苛まれます。
日常的に鶏むね肉を食べ続けることは、地獄といっても過言ではないでしょう。
「鶏むね肉=パサパサ」は永遠の宿命です。
鶏むね肉をパサパサ感をなるべくなくし、欠片のようなうま味をかき集め・なんとか食べられるものにしたい。
ある程度の効果が見込めるレシピ5選を厳選・比較検証し、どれが一番おいしいのかを決めていきます。
今回は、365日24時間鶏むね肉を食べている我が家のマッチョ協力のもと、比較検証を行いました。
検証について
検証対象
・薄く切って焼いたもの
・お酢+砂糖+酒で漬け込んだもの
・重曹+塩
・鶏むね肉の水晶鳥(すいしょうどり)
・鶏ハム
検証ルール
・フライパンで焼く加熱時間は一定時間にする
・調味料に漬け込むものは同じ時間に漬け込み、6時間以上の漬け込みを行うこと
・大きさ・厚みを均一なものを食べ比べること
・公平性を保つため味付けはなしでうま味の判断をする
(※5点満点中5点を満点評価をする)
(※点数が大きいほどその属性に近しいものとする
点数が高いほど、しっとり度に関してはしっとり
調理時間については点数が高いものほど短時間として定義します)
5位 鶏ハム
(調理方法:ジップロックに塩コショウ、大さじ1のオリーブオイルをいれて炊飯器で保温3~4時間)
しっとり度 2
うまみ 4
アレンジのしやすさ 2
調理時間 1
合計点数 9
味はケン〇ッキー〇ライドチ〇ンのパサパサしている箇所のピースの味でした。
パサパサを攻略すればまだ食べられる可能性を感じさせられるポテンシャル。
温め直したことが敗因かと予想されますが、出来立てと冷たいまま食べなければいけないこと、調理時間の長さがデメリットです。
追記:オートミールのトッピングとして入れると非常にしっとりして食べられました!
水と一緒に再加熱すればしっとり感は失われずに済むのかもしれません。
4位 重曹+塩
(調理方法:切った鶏むね肉+鶏むね肉の重量に対して1%の重曹と塩+10%の水で6時間漬け込む)
しっとり度 4
うまみ 2.5
アレンジのしやすさ 2
調理時間 3
合計点数 11.5
なぜか、ケミカルな食感。
本来の鶏むね肉の繊維よりもまとまり、柔らかくはなってはいるのですがうま味は最下位。
重曹のアルカリ成分が肉の硬さの原因であるタンパク質の結びつきをほぐすため柔らかくなることが原理です。
個人的に、重曹と塩の量を計量するのが一番めんどくさかったです。
3位 薄く切って焼いたもの
(調理方法:鶏むね肉の繊維の方向と垂直になるように包丁を入れ、刺身をきる感覚で非常に薄く切ったもの)
しっとり度 2
うまみ 3
アレンジのしやすさ 2
調理時間 5
合計点数 12
5つの中でだとパサパサの部類だね」
薄く切るだけなので調理しやすいですし、チャレンジのしやすさで比較するとNo.1。
両面に焼き色がついたら火を止めて、フライパンに蓋をして余熱で火を通すのがポイントだそうです。
しっとり度は鶏ハムと同点数のためパサパサな部類です。
2位 お酢+砂糖+酒で漬け込んだもの
(調理方法:切った鶏むね肉+各大さじ1のお酢砂糖酒で6時間漬け込む)
しっとり度 3
うまみ 4
アレンジのしやすさ 2
調理時間 4
合計点数13
この中だと(焼いてるときに)いい匂いがした」
予想外なほど、うまみが感じられました。
ほんのりとお酢の匂いが香りますが、味付けで消える程度。
お酢もタンパク質の繊維を分解する原理だそうです、重曹よりもケミカルな触感ではなく家庭にある調味料として使用できるため汎用性が高いです。
アレンジのしやすさ・しっとり度がわずかな差ですが1位との敗因を分けました。
1位 鶏むね肉の水晶鳥(すいしょうどり)
(調理方法:鶏むね肉の繊維を断つように切る+砂糖塩酒を漬け込み片栗粉でコーティング、お皿にラップをしてレンジで600w3分→裏返して→600w2分30秒加熱する。そのまましばらく余熱で火を中に通すorお湯でゆでる)
しっとり度 4.5
うまみ 4
アレンジのしやすさ 3
調理時間 3
合計点数 14.5
文句なしの第一位です。
調理方法が文字にすると長いですが、基本は放置で完了。
調味料で保湿と下味、片栗粉で鶏むね肉の肉汁がなくならないようにコーティングをする方法です。
そのままでもおいしいですが、親子丼やカレーの肉類の代用にするだけでもカロリーオフかつ高たんぱく質な料理になります。
まとめ
鶏むね肉を、そのまま焼いて食べ続けるのは地獄です。
厳選した調理方法5選の柔らかくするメカニズムをつきつめると
「筋繊維を断つ切り方をする(薄く切る)」
「筋繊維を分解する(重曹・酢)」
「肉の水分を逃がさないようにする(片栗粉)」
になります。
1位の調理方法をした鶏むね肉は、冷蔵庫に常にストックして実際に食べています。
ぜひ、一度試していただきたい調理方法です。
「所詮は、この程度か?もっと美味しくする方法を知っている…!」という猛者はコメントをください。
随時、挑戦をお待ちしております。